2014/10/23

オープン・ハウス・ロンドン 2014 ⑤ The British Academy

13時のツアーに間に合う!と思っていたのに、
着くと「次回は13:30」の表示。。
私がマールボロ・ハウスに行っている間に
13:00の回は満員になったんです。
表でしばらく待つことに。

5年おきに外観を塗り直ししてるそうです

10-11 Carlton House Terrace
1833年完成。グレードI。
建築家はジョン・ナッシュ。
前回、王立協会のブログでは書いていませんでしたが、
カールトン・ハウス・テラスは
当時、ロンドンで最もオシャレなエリアだったそうです。
地価もロンドン一高かったとか。
ちなみに、この土地は王室のものです。
(リージェントストリートも)


その昔、ここには
ジョージ4世が皇太子時代お住まいだった
「カールトン・ハウス」がありました。
家具や調度品、インテリアまで
全てにおいて贅を尽くした建物だったのですが、
即位後、王の住まいとしては不向きだ(お金もかかるし)
ということで取り壊され、このテラスハウスが建てられました。
カールトン・ハウスの玄関だった屋根付きのポーチは
ロンドンのナショナル・ギャラリーに移築されました。
あの立派な入口にはそういう由来があったんですね。

1998年にThe British Academyブリティッシュ・アカデミーが
10番に入居し、2010年に隣の11番とつなげる改築工事をしました。
外から見るとそれぞれ玄関があるんですが、
現在、外壁塗装中ため、よく見えません。

ブリティッシュ・アカデミーは
イギリスの人文社会科学関係の学術団体で、
メンバーには世界的に著名な研究者がおり、
若手・中堅の研究支援もしているそうです。

このエリアは学術系、美術系のアカデミーが多く、
先ほど行った、王立協会のほかに
ロイヤルアカデミーオブエンジニアリング、
現代美術研究所(ICA)などがあります。

13:30スタートにはまだしばらく時間があったんですが、
館内で待つように誘導されてみんなぞろぞろ中へ。
アカデミーの歴史をつづったパネルや展示物が
陳列されていたので、待っている間、見て回りました。
そして、奥の方に進むと目の前に素敵な階段が!

11番の階段
美しい・・

赤は見るけど、青はあまりないなぁ、キレイだなぁと思い、
誰もいないのをいいことに写真を撮りながらさらに奥へと進むと
13時ツアーのグループと合流しちゃいました!あれ?
私が順路を逆に進み、先回りしてしまったようです。
入口へ戻ろうと来た道を戻ると
それより奥には通れないようにロープが張ってある!
戻れない~?!
え、私うろちょろし過ぎてた?はじかれた?
うーん、戻れないなら・・途中からだけど13時ツアーに混じっちゃえ~
時間短縮できるし。
とグループへ戻り、私ははじめからいた風~を装いながら
ついていくことにしました。

青い階段側は11番側で
ウィリアム・エワート・グラッドストン元首相の邸宅。(1856~1875年)
この方、4度も首相になっています。
4度目に辞任した時は84歳でイギリスの首相で最高齢だったそうです。

1875~1946年はギネス家のロンドンの邸宅でした。
アイルランドで成功したギネス家はイギリスでも
醸造、金融、政治、宗教関係等で大いに繁栄しました。
一般的にはギネスビールで有名ですね。

2010年、10番の家とつなげるための改築工事で
再び歴史的な形へ忠実に修理されました。


隠し扉との説明
でも隠れてない大きさ
ここからは10番側。
第二次世界大戦でほかのテラスハウスは大きな被害を受けましたが
この10番は被害を免れたそうです。

The Music Room
床はマホガニー材のヘリンボーン張り
いいお宅ではよく見るフローリングです



大きなドアを支える大きな丁番
仕事柄、ドアも気になる
そしてイスも・・

20世紀初め、フレンチ・クラシカル・スタイルに改装したそうです

先程も書いたように、
かつては10番と11番に分かれていたこのタウンハウス。
10番はリドリー家が1831~1924年までロンドンの邸宅として住んでいました。
リドリー家はノーサンバーランドで石炭と地主で富を築いた子爵家です。

第一次世界大戦中は、子爵夫人が邸宅を病院として開放し、
贅沢な部屋は大部屋の病室、図書館は手術室となり
2Fテラスにはさらに小屋を増築して病床を増やしました。

The Council Room
外は塗装カバーで覆われていて景色ゼロ





一画面に収まりきれない10番側の吹き抜け階段

いろんな角度で撮ってみました


素敵なカットガラスのシャンデリア
手入れが行き届いています





The Lecture Room
職員の方が時折ジョークを交えながら
建物の歴史を教えてくれました
 
高くて長~いドア
吹き抜けからの採光のためかな

エレベーター

10番側のレセプション&黒大理石の階段
優雅ですね~
10番、11番どちらも素敵でした。
外見からは想像できない豪華なインテリアの建物が多すぎます!

でも、このテラスハウスが建つ前のカールトン・ハウスはきっとこれよりはるかに豪華だったはず。
見たかった~。

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